地域の地場同業者と強固な基盤作り

 専門の技術者派遣業として全国展開を進める中、特に重点エリアと位置づけていた地域に拠点を開設してはいたが、十分な事業基盤を築けていないという課題を抱えていました。
 拠点の存在だけでは現地の信頼や受注実績を一朝一夕に得ることは難しく、より強固な基盤を築くためには、地場で実績を持つ同業者の力を借りることが最善と考えるようになりました。

アドバイザーのおかげで絶好の機会を手に入れた

 この意向は早い段階でアドバイザーに伝え、単なる拠点拡大ではなく「地域内での確かなプレゼンスの確立」が目的であることを明確に共有していました。
 その結果、候補企業の選定においても、単なる規模や売上だけでなく、地域に根付いた信頼関係や顧客基盤を重視する視点で、着実な動きが始まりました。
やがて紹介されたのが、九州を拠点に長年地域に根ざして技術者派遣事業を展開してきた企業でした。売り手側も、グループ会社の再編に伴い、選択と集中を進める中で事業譲渡を検討しており、今回はタイミングが非常に重要でした。
この絶妙な機会を逃さずキャッチできたのは、アドバイザーの広く深いネットワークと、日頃から売り手側との信頼関係を築いていた努力の賜物だったと感じています。

条件調整の壁と、粘り強いソリューション提案

 具体的な検討が始まると、早速デューデリジェンス(監査)に着手した。
事業内容、取引先、労務管理、コンプライアンス体制など、一つひとつ丁寧に確認を進めたが、やがて条件面で両社の間にギャップが浮き彫りとなってきました。
特に、引継ぎ後の人材配置や一定期間の業績保証といった細かな論点で、認識にずれが生じたのです。
 こうした局面において、アドバイザーの存在が一層大きなものとなりました。双方の立場を公平に理解したうえで、単なる妥協ではなく双方にとって前向きなソリューションを提案し続けてくれました。売り手側には不安を解きほぐす説明を、買い手側には合理的なリスクコントロール策を、それぞれ粘り強く提示し、対話を重ねることで、少しずつ歩み寄りが生まれていきました。

納得できた最終合意と、その先に広がる成長へ向けて

 最終的には、当初より柔軟な条件設定を含めた着地点を見出し、無事に合意に達することができました。単に条件を押し付けるのではなく、お互いに納得できるゴールに導くプロセスを経たことで、その後の統合時もスムーズに進み、現地での営業基盤を一段と強化する成果へと結びつけることができました。

アドバイザーの存在の重要性と人間性

 今回の成功の背景には、アドバイザーと明確な戦略意図を初期段階で共有していたこと、そして売り手企業の意思決定の機微をいち早くキャッチし、機を逃さず動けたことが挙げられます。
 また、条件調整に際しても、単なる押し引きではなく、双方の事情に寄り添った調整策を諦めずに提案し続けた粘り強さが、最終的な合意と信頼構築につながったと感じています。

 このプロジェクトを成功へと対応していただいたアドバイザーの存在に、感謝しています。戦略を正確に理解し、粘り強く支援を続けてくださったことで、私たちは新たな成長への扉を開くことができました。これからも、こうした確かな信頼関係のもとで、次なる挑戦へと歩みを進めていきたいと思います。